ソムチャイ:五郎さんが「マンガ」の愛読者だったって言うのは以外でした。
五郎:日本人でマンガの嫌いな人は少ないと思うな。
動画は「アニメ」として世界に輸出されている。立派な国際ビジネスだ。
ソムチャイ:五郎さんも朝から電車でマンガ読みながら出勤したんですか?
五郎:それは少し違うかな。と言うのは我々の世代はマンガ好きが多いけどあくまでもマイナーな分野だ。
だから、公のところではマンガは読まないみたいなね、隠れたルールというかな、そんなものがあった。
ソムチャイ:タイ人はマンガを外で読むのは少し恥ずかしいことと思っていますね。
五郎:日本では「恥ずかしい」と言う考えはかなり後退した。マンガに限らずだけど。
それはともかくとして、他に日本に来たときのショックだった話のほうを聞かせてよ。
ソムチャイ:成田空港からリムジンバスで新宿に着たんですけど、町がきれいなのには驚きました。
道路にゴミが落ちていない。それと、町を歩いている人が何だかとても忙しげでした。
みんな恐い顔して歩いている。
五郎:そうだろうな。東京の人は忙しいんだ。
ソムチャイ:それに、お年寄りが多いのには驚きました。年取っても忙しく働くのかな・・・
聞いてはいましたけど、日本人は本当に勤勉な国民なんだな、なんて。
五郎:まあ、そうだね。実際65歳以上の「高齢者」が2割以上いるからな。
タイではバンコク辺りでも若者が多いし、ちょっと路地に入ると子供達の歓声が聞こえる。
東京では子供の声は聞こえないよ。
・・・で、それから?
ソムチャイ:自転車が町にいっぱい捨ててあったこと。後で聞いたら捨ててあるんじゃなくて、停めてあるん
だって。バンコクの市内は自転車禁止ですけど、もしバンコクの市内に自転車があんな風に停めてあった
ら、すぐになくなります。
五郎:誰かが盗んでいっちゃう!?
ソムチャイ:そうですね。盗むというのは人聞きが悪いですけど、放置してあるものは放置している人が悪いん
で持っていく人はむしろ、問題なしです。
五郎:ハハハッ、そうか。日本で一時流行った「自己責任」というやつかな。
ソムチャイ:自分のものは自分で管理しなきゃあ、ってタイ人は考えますから。